お越しいただきありがとうございます。
自分の備忘録として書いています。
長くなっていますのでご了承ください。
クラファンで話題になったり
ブロ友さん達が絶賛していたり
nonoさんの息子さんは考古学勉強中でカハク大好き
norikoさんは「鉱石」「化石」「鳥」「恐竜」・・・図鑑の中を歩いているよう。と
ケイちゃんは重要文化財である日本館を紹介してくださいました。
とても気になっていたのです。
ちょうど「和食」の特別展開催中だったのでどうしても行きたいと思っていました。
「和食展」はこの後、日本各地を巡回するので興味のある方は予定してみてください。
最後に情報載せておきます。
ネットでペアチケット買うと4000円が3800円でした。
重要文化財である日本館の常設展だけなら630円で入館できます。
上野駅、公園口の改札を出て歩き始めるとすぐ右手に国立西洋美術館があります。
この奥に目指す国立科学博物館がありますが、ちょっと寄り道(^^ゞ
国立西洋美術館の前庭に彫刻が6点あります。
写真を撮ってみたのでご覧ください。
「考える人」、実は「地獄の門」の中の一部だったことをご存じですか?
アダム/地獄の門/エヴァ (オーギュスト・ロダン)
下の写真
左)弓を引くヘラクレス(エミール=アントワーヌ・ブールデル作)
この作品だけロダンの作品ではありません。
子どもたちがポーズを真似してますね(笑)
中)「考える人」は「地獄の門」の中のモチーフで「地獄に落ちていく罪人を上から見つめている人」を切り取ったもの。「考える人」として有名になりました。
「地獄の門」のどこに「考える人」がいるかわかりますか?(下に拡大写真があるので探してみてください)
右)カレーの市民
1880年、ロダンは新しく建設される予定のパリの装飾美術館のために入口の門扉の制作を政府から3年を期限に依頼された。結局、1917年に亡くなるまでこの作品の制作を続けることとなり、パリの装飾美術館の門扉にはならなかった。
「地獄の門」は、ダンテ・アリギエーリの「神曲」地獄篇に登場する地獄への入口の門のことです。
「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」の銘文でよく知られており、深い絶望をあらわす表現としても用いられます。
本作は様々な人物像が複雑に入り組む劇的な大作となり、さらにはここからいくつかの単体像も生まれています。最も有名なのは「苦悩する3人」の下で地獄に落ちて行く人を眺めている「考える人」です。
ロダン生存中は鋳造されることはありませんでした。最初の鋳造とされるのが、松方幸次郎(神戸の川崎造船社長)が依頼したもので現在国立西洋美術館の前庭にあるものです。
国立西洋美術館の前を通ったら「地獄の門」をじっくりみてみてはいかがでしょうか。
さて、本題
国立科学博物館は日本館と地球館に棟が分かれており、特別展示は地球館の1階です。
日本館の横を通って地球館に向かいます。
中に入ると平日にも関わらず多くの方が来られています。
パンフレットの順路通りに見て回りました。
見にいけない方はここでお楽しみください。
第1章 和食とは何なのか?の問いかけと共に、日本列島の特異性を学びます。
南北に長い多様な環境で多種多様な食材の宝庫
地質や水の性質が欧米とは異なっていること
鉱物の展示などがあり、日本の水と大陸の水との違いを理解します。
水
日本はほぼ軟水、ヨーロッパでは硬水であり、
野菜や魚介に含まれる成分も違う
最近、和食が世界で注目を浴びていますが、理由のひとつに出汁がありますね。
日本の出汁は軟水に成分が溶けやすく相性が良いのだそうです。
硬水はシチューなどの煮込み料理に適しているそうですよ。
シチューやパエリアやパスタを作る時は硬水を使った方が美味しくなるのかも!なんて思いました。
日本・・軟水(まろやかな口当たりとさっぱりとした風味)
ヨーロッパ・・硬水(口当たりが重く苦みを感じる)
軟水は、カルシウムやマグネシウムの濃度が低いという特徴があります。
だから大陸の人々よりも日本人はカルシウムやマグネシウムが不足しがちになるのでしょうね。妙に納得です。
こんな表も掲示されていました。
沖縄や熊本、関東の一部では硬度が高めですね。
こんな基礎知識を得て第2章に進みます。
キノコ
レプリカがずらりと並んでいました。
日本のキノコは3000種類もあるのだそうです。
山菜
日本には7500種類の植物が自生し、そのうち1000種類が食べられる。食用として利用されている山菜は約100種類。
野菜
圧巻は各地の大根のレプリカ、こんなにたくさんの種類があるとは!
ここでクイズ どこを食べてるの?
①じゃがいもの可食部は何だか知ってますか?
②玉ねぎの可食部はどの部分でしょう?
答え:土の中の茎の先端に栄養が蓄えられたものがじゃが芋
葉の付け根が肥厚化したものが玉ねぎ
ぜんぜんわかりませんでした。
びっくり回答ばっかりです。
野菜の標本は花が咲いた状態の生物標本で、DNAも抽出できるのだそうです。
魚介
マグロの仲間たちです。
クロマグロ、ミナミマグロ、メバチ、タイセイヨウクロマグロ、キハダ、コシナガ、ビンナガ、クロヒレマグロ(濃い文字は日本近海で漁獲される)
海藻
長さ16mの海藻は天井にぐるりと飾られていました。
日本人は古代から海藻を食べてきたので多くの日本人が海藻を消化することができる腸内細菌を持っているそうです。
発酵
とても興味深かったです。
酒や焼酎、醤油や味噌、そのどれもが発酵や麹菌と切り離せない。
この辺は写真だけ多めに貼っておきます。面白かったから忘れないように。
酒
焼酎
醤油
味噌
微生物、カビ
麴蓋、種麹
出来ることならマクロレンズで撮ってみたい!!(笑)
だし
このあと、第3章の和食の成り立ちでは
縄文時代からの食生活やそれぞれの時代の和食の展示がありました。
ここも写真だけ載せておきます。
卑弥呼が食べていた食事や織田信長が徳川家康をもてなした本然料理などが再現されていて面白かったです。
卑弥呼は美味しいものを食べていたのですね~
主食は玄米、粟を蒸した強飯(小麦,大麦,きび,ヒエも使用)
茹で野菜、山菜、肉や魚を一緒に煮込んだ汁物
魚介の刺身や塩焼き、干物、ワカメ、アラメなどの海藻の熱汁など
庶民の食卓
江戸中期の公家の食卓(懐石料理)
江戸時代には寿司、天ぷら、蕎麦の屋台なども。
行楽弁当や鰻の蒲焼など料理が発達しています。美味しいお店の番付表まであります。
今のミシュランガイドのようなものでしょうか。
このように料理が発達した背景に江戸時代の人々の識字率の高さが起因?
今回の展示でも「識字率が拡大して出版本が花開く」と説明がありました。
『豆腐百珍』豆腐料理ばかり100種類を集めた料理書はベストセラーになったそうです。他にも『百珍』ものの料理本は次々に出版され隆盛を博します。その後の婦人雑誌に繋がるのでしょう。おおもとはひらがなができたことに関係がありそう(笑)
この頃には料理書が出版され、その再現料理が展示されていました。
QRコードから表示すると再現料理のレシピが表示されます。
こおり豆腐、作ってみました(下に記載)
(右写真)こおり豆腐/豆腐田楽/卵豆腐/うずみ豆腐
明治に入ると洋食が広まり、日本人の食事はさらに多様化します。
(左)天皇の午餐会/(右)大正時代の中華
全国のお雑煮のレプリカが展示されていました。
第4章和食の真善美
第5章わたしの和食
第6章和食のこれから
2時間ゆっくり見て回りましたが充分見応えのある展示でした。
とても良かったです。
午後からは日本館の常設展を見るつもりだったので、日本館2階のレストランでカハクカレーを食べました(4人待ちでした)
長くなりましたので続きは次回に書きたいと思います。
国立科学博物館の特別展「和食」は、2024年2月25日(日)までです。
<今後のスケジュール>
山形:鶴岡アートフォーラム 2024年4月20日(土)~6月16日(日)
宮城:東北歴史博物館 2024年7月6日(土)~9月23日(月)
長野:松本市立博物館 2024年10月5日(土)~12月8日(日)
愛知:豊田市博物館 2025年1月18日(土)~4月6日(日)
京都:京都文化博物館 2025年4月26日(土)~7月6日(日)
熊本:熊本市現代美術館 2025年7月19日(土)~9月21日(日)
QRコードからレシピを見て、ほぼそのままに作ってみました。
(4)(1)の寒天を加熱し煮立ったら弱火にして6~7分加熱します(粉末寒天なら2~3分加熱で良い)
豆腐は絹ごしで作るとした触りが良くなりますし、寒天は棒状のものを使うと透明感が出て更にきれいだと思います。想像通りの味です。
おかずにする時は生姜や茗荷、大葉などを刻んで冷奴にして食べると美味しいです。
お豆腐が浮いているように見える可愛い料理、江戸時代は風流な文化が発展していたのが分かります。
ご馳走様でした。
長文最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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