お越しいただきありがとうございます。
国の旅行支援とは関係のない旅ですが、夫と宮城県の温泉に行ってきました。
息子が6日間の東北旅行をするというので、初日に合流して白石蔵王のお釜見学。スケジュールを合わせて急遽計画した旅行です。
息子は長年勤めた会社を辞め、11月からの再出発に向けて1か月の猶予があり、東北一人旅の計画を立てていました。
私たちも東北を旅したいという気持ちをずっと持っていたのですぐに決定しました。
私は11年前に知り合ったある青年との約束を果たせることも嬉しかったです。その青年は発展途上国のインフラ整備をしたいという夢を持っていました。彼(20代前半)が仕事を辞めてその準備をしているという時に仕事を通じて知り合ったのが2010年暮れの事。
翌年3月早朝、間に合うだけの支援物資を積み込んだ彼のトラックを見送りました。彼は急遽、東北に移り住む覚悟をして出発しました。若い彼の情熱と行動力を目の当たりにして感動しましたし、その時からいつかきっと東北を旅しようと思っていました。
今回はちょうど国の旅行支援の時期とぶつかって宿が取りにくく、宮城県だけになりましたが、また改めて他の県も旅したいと思っています。
宮城旅、何回かに分けて記事にしようと思いますのでよろしくお願いします。
掲載写真が多くなりますが、それぞれの想いで見ていただければと思います。
東京駅からやまびこ207号で出発
2時間で白石蔵王駅(しろいしざおうえき)に到着。こけしと白石和紙の町
白石和紙は版木にのせて模様を打ち出し、柿しぶ、くるみなどの天然染料で染色するそうです。
駅には食事をするところなどはなく、コンビニで買ったおにぎりやサンドイッチでお昼を済ませ、ほどなく到着した息子と合流しました。
車窓の風景を楽しんでいると30分ほどで樹々の色が変わってきました。
約1時間で山頂なんですが段々雲行きが。。やっぱり~
お釜の入り口にたどり着いた時には大雨と霧でほぼ視界ゼロ、前方ほとんど見えずでした😢 お釜が見える確率は約30%、あと2回行けば見られる?
爆裂火口に溜まったエメラルドグリーンの五色沼、直径約330mの火口湖 こんな景色を見たかった。 【CSS小ネタ】写真っぽい写真【はてなブログ用】
帰りは10分ほど下ると雨も上がり、ちょっと歩いてみることに。
「三階の滝」日本の滝百選のひとつ 高さ181m、幅7m、途中滝つぼが三か所あることから名付けられたと書いてあります。
<不動滝と三階の滝の伝説>
それは古い昔、蔵王山中の『三階の滝』には大カニが住んでいて『不動滝』には大ウナギが住んでいました。
ある時大カニは自分の住み家が小さいことを不満に思い、大ウナギが住む不動滝を略奪しようと決闘を申し込みました。
不動滝に住む大ウナギは年老いていたので大カニに勝つ自信がありません。そこで大ウナギは人間の女性に化けて里に住む猟師に助けて欲しいとお願いしました。
決闘の日時に猟師は女性に言われた通り滝に向かいましたが、少し遅れて到着した猟師が滝の方を見ると、川は真っ赤に染まりそこには大カニだけが居ました。猟師は銃で大カニに狙いを定め撃ちました。見事大カニに命中、周りの滝壺は血で真っ赤に染まりそれ以来大カニの姿は見当たらなくなりました。
さて、大ウナギはどうなったのか?
実は猟師が来る前に大カニのハサミで3つに切られてしまったらしい。
頭は青根(あおね)に飛んで行き、青根温泉(頭痛、眼病に効能がある)になり
胴体は峩々(がが)へ飛んで行き、峩々温泉(胃、腸、肝臓に効能がある)になり
尾は遠刈田(とおがった)に飛んで行き、遠刈田温泉(神経痛、婦人病に効能がある)になりましたとさ~。
左は「三階の滝」、右は「不動の滝」 両方一緒に見る事が出来ます。
右の赤い鳥居は蔵王エコーライン(宮城県蔵王町~山形県上山市)の入り口にもなっている苅田峰神社の参道入り口
※蔵王エコーラインは11月初旬~4月下旬までは閉鎖になるそうです。要確認)
鎌先温泉街(お宿は4軒)
この日の宿まで送ってもらいました。ありがとう!
色が変わり始めた紅葉に迎えられ、靴をスリッパに履き替えます。
600年前(1428年)に木こりが鎌の先で掘り当てたのが鎌先温泉の始まりだそうです。この日のお宿「湯主一條」さんは、2016年3月に木造本館2棟と土蔵が「国登録有形文化財」に指定されています。土蔵には多くの資料を所蔵されていて未だ研究中だとおかみさんが教えてくれました。「お宝鑑定団」がご当地に来る際には土蔵の中を見せて欲しいとの依頼があるそうです。
大正時代にタイムトリップしてしまったような感覚に囚われます。
チェックイン:ウエルカムドリンクに夫はビール、私はりんごジュース
奥の畳のところにあるのは掘りごたつでした。
お部屋の踏込(靴を脱ぐところ)には棚にミニ観葉植物の寄せ植えとスティックフレグランスが置いてありました。 ネスプレッソは嬉しい。
楽しみにしていた夕食、最高でした!
こちらのお宿はお料理が素晴らしいと定評があったので選びました。
「ミシュランガイド宮城」で3つ星プラスを獲得、旅行エージェントからの評価も非常に高い。佐藤秀夫料理長は数々の受賞歴があり「宮城の名工」と言われているそうです。期待しちゃうでしょう♪ もちろん十二分に満足しました。
お食事の予約時間近くになると電話で確認があり、係の方が部屋まで迎えに来てくださいます。本館の個室料亭匠庵(しょうあん)に案内していただきました。
「千と千尋の神隠し」に出てくる油屋のような木造4階建ての本館は大正時代にタイムトリップしたようなレトロな空間、個室で丁寧に提供していただきました。
森の晩餐 神無月
個室料亭匠庵(しょうあん)
一、食前酒 自家製葡萄酒
蓮根黄身射込み(芥子)
菊花寿司
焼秋刀魚和え
もってのほか胡麻和え 松の実
椎茸酒焼 梅卸し
柿白和え
秋なす胡麻寄せ
銀杏松葉刺し
南瓜葛寄せ(チーズ)
※メニューや味付けを選べるものは、私がいただいたものを書き残しています。
※グラスの飲み物は「kizashi」という名前の清涼飲料水です。原材料に縄文時代より日本の生薬として伝わるミカン科黄檗(キハダ)を使用。少し苦味のあるジャパニーズ クラフト トニックウォーターです。
一、お造り ひらめ 鱧 銀鮭 妻物
カルパッチョ仕立て人参ドレッシング
一、蓋物 蕪菊花煮 菊餡 紅葉麩 青味
一、焼物 仙台黒毛和牛焼 添え野菜
一、鍋物 赤魚鍋 添え野菜 チゲスープ
一、お食事 栗ご飯
一、留め椀 芋煮汁
一、香の物 手作りお新香(蔵王大根・生姜)
一、水菓子 スイートポテト ソース掛け
無花果ワイン煮
ご馳走様でした。
どれ一つとっても丁寧に吟味された食材と味付けで素晴らしいの一言でした。
本当はひとつひとつすべてにコメントしたい料理ばかりです。
でも長くなりますから、少しだけ。
前菜はどれも食べる度に唸りたくなるようなお料理。特に南瓜葛寄せ(チーズ)はお替わりしたかった(笑)
お造りを人参ドレッシングとバジルソースでいただけるようアレンジされたのは見事だと思いました。もちろんお醤油もお好みで使えますが。
山間の宿ならではの工夫でしょう。添えられた人参ソースはとても美味しいものでこういうお造りの食べ方もいいなぁと思いました。人参ドレッシングについてお尋ねすると「あまり言えないけどりんごのすりおろしが入っています」とのことでした。
芋煮汁の美味しさには驚きがありました。シンプルな料理こそ、そこにかけた時間と手間を感じると感動します。芋煮がここまで美味しいとは。
お尋ねすると、佐藤料理長は京都で修行をした料理人だそうです。
食材と調理に感謝して、ご馳走様でした。
食事が終わって部屋に戻る時、あんまり素敵なのでぐるっと一周廻って写真を撮っていたら部屋に帰れなくなって💦ふたりで迷子になりました。通りがかったお宿の人に案内してもらってたどり着きました。
温泉は泉質が異なる2つの源泉、小さな内湯と露天風呂があります。
「洞窟の湯」は化粧水をつけた後の手に張り付くようなお肌の感触があってツルツルになります。
「薬湯」は”傷に鎌先”の由来となった薬湯。
いい景色が見えるということはないのですが泉質は柔らかく風情はあります。
露天風呂付大浴場の方は撮れませんでしたが、薬湯だけ誰も居なかったのでパシャ!
傷、火傷、一般手術後、婦人病、リウマチ等に効果がみとめられる。
翌朝、朝食もお迎えに来ていただきました。
お米は白石産ササニシキ、その他の食材も地元のものが多く使われていました。
出来立て豆腐、竹炭を食べさせた竹鶏ファームの卵を使用した卵焼き、手延べ温麺(うーめん※江戸時代から白石に伝わる油を使わない製法)など美味しかったです。
お箸がとても素敵!箸置きの土瓶型の南部鉄器も可愛いくて、あちこちに女性目線のおもてなしを感じます。
帰りにちょっと写真撮ってたら、あらら、また迷子。
本当にタイムトリップしてしまうみたい( ´∀` )
出発の前に宿の周りをお散歩してみました。
この土蔵にお宝が(゚д゚)!
最上屋旅館
宮城旅行記はまだ続きます。
この旅行はハニーズのPちゃん (id:hukunekox)の宮城県情報を参考にして行きたいところをピックアップしました。Pちゃん情報スゴイ!幅広く網羅して詳しいし、イラスト見てたら全部行きたくなるし食べたくなります。
いろいろ調べてるとやっぱりお料理の美味しいお宿が気になりました。
蔵王のお釜はPちゃんが若いころ水際すれすれにトレッキングしたところです。
全然見えなかったけど、これが旅(笑)
お宿の方が低地が晴れている時は山は雨で、低地が雨の時は山が晴れている事が多いと言ってました。いつかリベンジしてお釜が見れるといいなぁ~
こんなにお天気いいのにお山だけ雲がかかってますね。
では、次回は仙台~日本三景のひとつを観光です。
日本三景ってどこかわかりますか?
長文見ていただいてありがとうございました。
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