お越しいただきありがとうございます。
とても心に残る本をを読みました。
つるひめさん (id:tsuruhime-beat)が紹介してくださった本です。
すでに、つるひめさんのブログをきっかけにたくさんの方々が読まれています。
その後、夏川草介氏の他作品を読まれて感想をアップされている方もいらっしゃり、ちょっとした夏川草介ブームになっていて、その広がりの大きさに驚きます。
皆さんがすでに感想を書かれていて、私の駄文で混乱を招くようなことは避けたいと思いますが、少しだけ自分の備忘録として違った観点から書き残しておきたいことがあります。
それはこの本の言葉の魅力です。
日ごろから何となく胸の奥にはぼんやりあっても、言葉として文書に書いたり、人に話したりしないこと。
それを具現化して、言葉にしてもらって改めてそうだったと感じる事ができた、そんな気がしました。
偏屈な民俗学の准教授と大学院生
学者の毒舌は厳しいですが、その言葉には愛を感じることができ、むしろふたりの軽妙なトークに引き込まれます。
また、景色の描写が見事でその情景が目の前に広がる様を楽しむことが出来ます。
心に響く言葉が多く、そういうページには栞を挿し込みながら読みました。
何度も読み返したくなるから。
marcoさんに教わった栞を使っています。
第1話の中で出て来た「定住する狩猟採集生活」についての件は、昨年訪れた青森の「三内丸山遺跡」で見聞した事と話が繋がり腑に落ちる内容でした。
下は5000年前の縄文集落が再現されている青森県の三内丸山遺跡で撮った写真です。
第2話では病気の青年を送っていく道中でふたりは不思議な体験をします。
京都叡山電鉄の岩倉駅から鞍馬までの叡山電車内で観る景色の描写が見事で、私の頭の中は色とりどりの紅葉、黄葉で高揚しっぱなし(笑)
つるひめさんは以前記事に鞍馬に行ったことがあると書いてありましたが、この景色をご覧になったのだとしたら羨まし過ぎます(*^^*)
そのカラフルな情景が頭に残っている中で、青年の両親との出会いのシーンを読むことになります。不思議な体験でしたが読んでいるこちらの胸がジーンと熱くなるようなお話でした。この部分は涙が止まらなくなりました。
第3話はこの本のタイトル「始まりの木」の話
この物語の中にはいくつか大きな木の描写が出てきます。
ここで出てくるのは長野伊那谷の「大柊(おおひいらぎ)」
第4話に出てくるのは高知の山道で仏僧の後ろに立つ巨木
そして第5話に出てくる東京の樹齢六百年の桜の老大木
その木の描写が素晴らしいのですが、今一つ浮世離れしているようで私には想像の世界でも描き切れない大木でした。ぜひとも自分の目で見てみたいと思わせられます。
長野県伊那谷の大柊は現存しているらしい。
不思議な体験の中での描写ですから、実際には本に描かれている様なものではないと思いますが、何かしらの感銘は受けるような気がします。
日本人の巨木信仰については旅先でよく目にしたり、耳にしたりすることです。
その土地で古くから人々の心に根差して、畏敬の念、畏怖の念を知らず知らずに誰もが持ち合わせているもののように感じていました。
そしてそれが、生きていくうえでの謙虚な心持ちに繋がるのだと思います。
「こんな本を読みたかった!」
そう思った本でした。
この本を紹介してくださったつるひめさんに心から感謝いたします。
・大海老のブラックペッパー炒め(下にレシピ記載)
・新玉ねぎのレンチン蒸し(チャメママさんid:nekonohanashiに教わった)
(新玉ねぎを5分レンチンして鰹節と醤油をかける)
・鶏もも肉とレンコンの旨煮
・赤カブの酢漬け
先日食べたヴェトナムアリスの料理を勝手に再現してみました。
ソースの味が独特だったので再現は無理かと思っていましたが、できたので忘れないうちにレシピにしておきます。
ご馳走様でした。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
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